『依存とは緩慢たる自殺である』
なにかの本に書いてあった。
断酒会に一度連れて行ってもらったことがある。
そのときは記念総会かなにかで近隣の県からも多くのひとが集まっていた。
本来ひとりひとり発言するそうだが前もって決められた何人かの方が発言をした。
発言内容はいかに自分がアルコールに溺れて無様であったかの懺悔である。
皆「早く人間になりたい」と口をそろえていた。
わたしから見ればみなさん立派な人間で、見かけではアルコール依存症どうこうとはみてとれない。
アルコール依存。
よく耳にするけれど、わたしは軽くみていた。
皆壮絶な過去をもっており、日々断酒と闘っている。
アルコール依存は一生もの。
死ぬまで1滴のお酒を口にしてはならないという。
1滴でも口にすればゼロから、マイナスからのやりなおしとなる。
断酒会は同じ病と闘う人々が集い、自分の全てをさらけだし自身をみつめ成長していく自助グループだ。
依存してしまったものから自らを切り離すには膨大なエネルギーが必要だ。
死ぬまでの闘いである。
わたしが依存してしまったもの。
自傷行為。
ふとした瞬間に誘惑はやってくる。
死ぬまでの闘い、なんだろう。